今日はリスボン近郊にある世界遺産の街シントラ、そしてユーラシア大陸最西端に位置するロカ岬を現地ツアーに参加して訪れます。
リスボンからシントラまで約30km、シントラからロカ岬まで約17km、その後リゾート地カスカイスに立ち寄ります。
ツアーの集合場所はレスタウラドレス広場にあるハードロックカフェです。ホテルから500m程。ロシオ広場を経由して歩いて行きます。
レスタウラドレス広場。グロリア線のケーブルカー乗り場があるところですね。
ハードロックカフェの前に集合。
ツアーバスで一日観光に出発。
最初の目的地シントラのペーナ宮殿に到着しました。
宮殿のパンフレット
ペーナ宮殿の全体像についてはTRAVEL WITHさんの写真をお借りしました。天空にあるお城のようですね。
宮殿は標高500mの山頂にあります。バスを降りて500m程の坂道を上って行きます。
ペーナ宮殿とこのあと訪れるシントラの王宮及びシントラの街並みは「シントラの文化的景観」として世界遺産に登録されています。
1836年に建てられたペーナ宮殿は、ゴシック、イスラム、アラビア、ルネッサンスそしてポルトガル生まれのマヌエル様式といった様々な建築様式が混然一体となっています。そのせいでしょうかおとぎの世界に迷い込んだようなロマンティックな気分にさせてくれます。
アズレージョ(装飾タイル)で覆われた門をくぐって行きます。
岩の上に乗っかるように建てられています。
こちらの門も見事な装飾がなされています。
上を目指します。
天空にいるようです。
建物の壁は黄色を基調として、
シックなところには細やかな装飾やアズレージョが施されています。
物凄い形相で建物を背負っているのはギリシャ神話に出て来る海神ポセイドンだそうです。
繊細な彫刻。
アズレージョも至る所に使われています。
壁一面のアズレージョ。
テラスからの眺め。
向こうに見えているのはムーアの城跡です。こちらも「シントラの文化的景観」に含まれます。
カラフルでエキゾチックですね。
宮殿内部には小さな教会もあります。こちらは祭壇。
祭壇の反対側には磔刑のキリスト。
絵画のようなステンドグラスです。
中庭もアズレージョで囲まれています。
王族のダイニングルーム。狭いけれど豪華ですね。
ペーナ宮殿を建設したフェルナンド2世とアメリア王妃の寝室と書かれています。フェルナンド2世の後にカルロス1世の妻であるアメリア王妃が使用したようです。
宮殿の内部は豪華な調度品で溢れています。
外はおとぎの世界、内は権力者の世界、かな。
見どころ満載のペーナ宮殿でした。
次は、シントラの街の中央にある世界遺産シントラの王宮を見学します。
シントラの王宮。中世に修道院として建てられましたが、大航海時代になるとその富をつぎ込んで大改築が行われました。ジェロニモス修道院と同じくマヌエル様式の宮殿です。
白鳥の間。王宮で一番広い部屋で、王様との謁見や宴会が行われる大広間です。日本からの天正遣欧少年使節団もここでもてなされたそうです。
天井には27羽の白鳥が描かれています。
中庭
カササギの間、王様の執務室です。天井にカササギが描かれています。
王妃に浮気がバレた王様が、おしゃべりなカササギに弁明させたそうです。
ドン・セバスチャン王の部屋
黄金の地球儀。大航海時代の富の賜物ですね。
ジュリアス・シーザーの間。古代ローマの英雄シーザーの生活が描かれたタペストリーがあります。16世紀のフレミッシュ製とありますので、ポルトガル王室とも縁のあるベルギー王国から贈られたものだと思います。
ガレー船の間。
こちらはライティングディスクを兼ねた戸棚のようです。金ピカ!
王宮で最も豪華な紋章の間です。
天井の中央には金箔で飾られたポルトガル王室の紋章があります。
王家の紋章の周囲には8つの王族の紋章、更にその周りに貴族の紋章が72個あります。
紋章の間の壁にはアズレージョ。圧倒される美しさです。
狩猟の場面が描かれています。
紋章の間、すごいの一言でした。
ガーデンもきれいに手入れされています。
中国製の屏風。中国との交易も盛んだったのでしょうね。
王宮内にはかわいい教会もあります。礼拝堂の周りの壁に鳩が描かれていますが、こちらはフレスコ画です。
ジョアン1世の寝室でアラブの間です。シンプルな模様ですが、ポルトガルで現存する最も古いアズレージョです。
なお、私達のホテルの前にある騎馬像、それがジョアン1世です。
部屋の中央にはかわいい噴水があります。
王宮の厨房にやって来ました。
長い鉄の棒があります。狩で仕留めた鹿やイノシシを丸焼きにするための串です。
大小いくつものカマドがあります。
カマドの上には大きな煙突。33mもの高さがあります。宮殿ですから獣を焼く臭いが立ち込めないよう配慮されたものですね。
2本のとんがり帽のようなものが煙突です。
最後はマヌエルの間。大航海時代にポルトガルの黄金期を築いた王様で、マヌエル様式の名前にもなったマヌエル1世のお部屋です。
王宮見物の後はフリータイム。昼食を兼ねて世界遺産のシントラの街並みを散策します。
坂道の狭い路地にカフェやレストラン、そして土産物屋さんがごった返しています。
昼食時とあって、どのレストランも観光客で一杯。
かろうじて席を確保。
昼食後多少時間があったので、街の周辺を散歩することに。
馬車馬も休憩中。
フランサ博士の胸像と書かれています。著名な科学者のようです。
立派な門がありました。中に誰かいます。
新婚さんが写真撮影していました。
シントラを後にしてロカ岬に向かいます。
ロカ岬に到着。小高い丘の上に灯台が見えます。丘と言っても160mもある断崖絶壁の上に建っています。
白い壁に赤い屋根の灯台。
こちらには十字架の記念碑があります。この記念碑にポルトガルの偉大な詩人カモンイスの抒情詩の一節が刻まれています。
近寄ると物々しい雰囲気。事故があったようです。詳細は分かりませんが、記念碑の向こうは140mの断崖絶壁です。
ということで石碑を見ることが出来ませんでした。そこで「LINEトラベル jp」さんの写真をお借りしました。
この碑にカモインスの「ここに地終わり、海始まる」という有名な詩の一節が刻まれています。
石碑を見ることは叶いませんでしたが、カモンイスが大西洋を見たであろう場所へ急ぎます。ガイドさんの話ではこちらも立ち入り禁止になるそうです。
柵があります。その向こうは断崖絶壁。
地の果てにやって来ました。石垣があるだけで殺風景ですが、それがかえって地の果てに来てしまったような哀愁を漂わせています。
海の始まりです。
その海の果てからやって来たチカちゃん。
大西洋。何も見えません。当時、この海の向こうに何があると思って船出して行ったのでしょう。
来た道を引き返します。
途中、ロータリークラブの小さな石碑がありました。75周年を記念して建立されたみたいです。ロカ岬となんの関係があるのかよく分かりませんが、カメラアングルとしては灯台とマッチしています。
駐車場に帰ります。
岬一帯にはマツバギクのような多肉植物が一面に広がっていました。
観光案内所。ここでユーラシア大陸最西端到達証明書を発行してくれます。残念ながら時間がありませんでした。最初にやっておくべきでしたが、事故の関係で見学を優先したためなので仕方ありませんね。
ロカ岬の次は海辺の街カスカイスへ。
ヨーロッパの人達に人気のリゾート地です。
先ずはカスカイスの街を歩いてみます。滞在時間は1時間。
南国に来たような開放感に溢れています。
メインストリート。一本道の路地のようなところにお店が並んでいます。
ポルトガルのワインといえばポルトワイン。グラス売りもしています。
ポルトワインの特徴はアルコール度数。19.5%もあります。ワインというよりは焼酎並みですね。
ビーチを眺めながらしばしのリゾート気分!
ビーチで寝そべるには少し時間がたりませんでした。
3泊4日のポルトガルでしたが、リスボンとその周辺を堪能することが出来ました。
これまでヨーロッパやオセアニアを旅して来ましたが、これからは目的地をアジアにシフトします。