本日はスリランカで最も人気のシギリヤロックに登頂します。1982年に世界文化遺産に登録されました。
シギリヤロック:地球の歩き方より
その岩山はジャングルの中に突如として姿を現す。周囲の緑とはあまりにも対照的な赤褐色の岩肌は、空に向かってほとんど垂直に切り立っている。その景観を眺めていると、地球のエネルギーはよくこんな産物を残したものだと思わずにはいられない。シーギリヤへの旅は、こんな驚きとともに始まる。しかし、さらに驚くべきは、この岩山の頂上に華麗な王宮を建てて住んだ王がいたという事実だ。父を殺し、強引に王の座に就いた若き王子は、弟の復讐を恐れ、この狂気ともいえる城を築いた。急激な岩肌をはうようにして頂上へ登り詰め、いまは遺構だけとなった王宮に立ったとき、聞こえてくるのは風の音だけ。こんな寂しい場所で、自ら孤独を選び、権力を手にした若者は何を思っていたのだろう。
空港近くのゲストハウスを出発してからクルネガラ、ダンブッラを経由してアヌラーダブラで1泊、そしてこのシギリヤの岩見荘で2泊しました。昨日シギリヤからボロンナルワを日帰りで観光し、本日早朝にシギリヤロックに登頂します。
(Googleの画像より借用)
岩山の上に宮殿の跡地が見てとれます。当時はまさしく天空の城だったのでしょうね。
岩見荘3階からの眺め。当時の宮殿はどのように見えていたのでしょう。それを人々はどのような気持ちで眺めていたのでしょうか。
シギリヤロックのチケット売り場は岩見荘から1.5km程ですが、体力温存のためトゥクトゥクで行きます。6時30分にゲストハウスを出発。なお、チカちゃんは腰に不安があるためロック登頂は諦めて、その周辺を散策することにしました。
シギリヤ博物館でチケットを購入。1人30ドル。ゲストハウス1泊分に相当、2人分で2泊出来ます。高いですね! 貴重な遺跡がいつまでも維持されることを祈るばかりです。
博物館にはトイレがあります。心配な方は行っておきましょう。
シギリヤロックの案内図
チカちゃんと別れて、入口に向かいます。
入口。7時前ですが、既に人が入っていました。開門は7時と聞いていたのですが?
入門時、環境保護のためペットボトルのシールをはぎ取ってくれました。
ロック周囲を取り巻いているお堀です。
入口からロックの麓まで600m程です。
池には白鷺(だと思います)が群れていました。
徐々に近づいて来ました。
さあ、登り始めます。7時01分スタート。
大きな石の下に洞窟跡があります。
大きな岩が私たちの立ち入りを阻んでいるような、そんな感じです。
岩をくぐって振り返ってみました。ぼつぼつと人が登り始めています。
石段が続きます。
どんどん登って行きます。
左に赤茶色のミラーウォールが見えて来ました。
ミラーウォールのレベルに到達。7時10分
ここからシギリヤレディまで螺旋階段を登ります。
螺旋階段には金網があります。
下にミラーウォールが見えます。
シギリヤレディ達の登場です。残念ながら撮影禁止です。travel.jpさんの写真をお借りします。
(travel.jpさんより)
胸を隠していない女性の方が身分が高く、服を着ている女性は侍女だそうです。
(travel.jpさんより)
美しい方々です。
(travel.jpさんより)
当初は数百人描かれていたそうですが、風化が進み現在は18体が残っているのみです。
(travel.jpさんより)
損傷しているものもありました。
レディ達を後にして、ミラーウォールのレベルまで下ります。
ミラーウォール
かつてこの岩壁にもフレスコ画の美女が描かれていたそうです。
その当時、左側のミラーウォールは鏡のようにピカピカに磨かれていました。そのミラーウォールに岩壁の美女が映し出されていたそうです。
振り返ると、レディ達への螺旋階段が見えます。
ロックの周りは一面ジャングルです。
建物の跡地が見えて来ました。
大きな石、その石の下に小さな石がはめ込まれています。敵が襲ってきた時に、この石を落として城を守るためのものです。
再び頂上を目指して登り始めます。膝をいたわりながら登っている人もいます。
振り返ると、下界が見えます。
中腹にあるライオン広場に着きました。7時27分。一休みします。
ライオンの足だけが残っています。
当初はライオンの顔があって、人を飲み込むような形で階段部分に口があったそうです。
蜂に注意の標識があります。季節や時間帯、加えて人が大勢いると蜂が襲って来るようです。
蜂に襲われた時の避難小屋です。
金網で覆われています。今は早朝でもあり、蜂がいるような気配は全くありません。
元気が出て来ましたので登頂再開です。7時32分
ライオンの口があった場所、ライオンゲートから上を目指します。
石段が続きます。
鉄製の階段が岩壁にへばりつくように造られています。
頑張って登るだけ
垂直に切り立っています。
怖いと思う余裕はありません。写真を撮りながら登るだけです。
頂上が近づいて来ました。
本当に大きな岩山ですね。
最後の一踏ん張り、ガンバレ。
岩もろとも落ちたりしないのでしょうか。
高いところが苦手な人にとっては? 正直、思っていたほど恐くはありません。ただ長蛇の列が出来て流れが止まった時、この階段大丈夫かな? と不安に思うかもしれませんね。 西欧人のガタイ大きいですから!
振り返れば、こんな感じ。
頂上、と思いきや、まだ階段がありました。
上りと下りが別れています。
下にライオン広場が見えます。
頂上が近づいた感じがします。
石段に変わりました。もうすぐです。
これが最後かな!
まだあります。でも、あそこが紛れもなく頂上ですね。
本当に最後の階段です。
レンガで積まれた石垣のようです。
頂上に着きました。7時44分、登頂開始から43分です。
東に、太陽が昇っていました。
南
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西
北には、 ピドゥランガラロックが見えます。あちらの山頂からもシギリヤロックが一望出来ます。元気な方、時間の許す方、是非とも登ってみてください。お勧めらしいですよ。
180mを登り切りました。本当に清々しい気分です。
広場になっています。もちろん宮殿跡です。
犬も両足を揃えて寝ています。涅槃犬?
王の沐浴場。ドライバーのランカさんによれば、当時この水は近くの池からパイプを使って汲み上げていたそうです。本当でしょうか? いまだに信じられません。
眼下にはジャングルが広がっています。
こんな所にも建物があったとは!
入口からの道が見えます。出口はロックを降りて左側になります。
天空の城。このような岩山の上に何故お城を築いたのか改めて考えてしまいます。
(マーちゃんの昔話)
むかーしむかーし5世紀頃、インド洋に浮かぶ小さな島のアヌラーダプラというところにシンハラ王朝がありました。その国の王様ダートゥセーナには側室に産ませた後継ぎのカーシャパ王子がいました。ところが、正妻にモッガラーナ王子が生まれたのです。弟に王位を奪われることを懸念したカーシャパは父親を殺します。弟はインドに亡命しました。カーシャパは王様になったものの弟モッガラーナの復讐を怖れ、シギリヤのジャングルの中にある180mもの岩山の上に14年の歳月をかけて宮殿を作り、ここを都と定めました。狂気としか言いようがありません。それから11年の歳月が経ちましたが、カーシャパ王の気が安らぐことはありませんでした。そして、自ら命を絶ってしまうのです。インドから戻ってきた弟モッガラーナはシギリヤの王宮を仏教僧に寄付し、都をアヌラーダプラに戻しました。
これから下ります、8時10分。
登って来る人も多くなり始めました。
右が下り専用、この区間のみです。すぐに区別がなくなります。
急な階段ですが、それほど恐くはありません。
犬が昇っています。
あっという間にすり抜けて行きました。
さすがに4本足は速いですね。
ライオン広場まで下りて来ました。8時17分。
ミラーウォールを過ぎました。
コブラの岩
駐車場への標識。入口とは異なります。
女の人が石垣を掃除しています。
ここまでやるとは! きれい好きなスリランカ人らしいですね。
Audience Hallとありましたので、王様が訪問者と会う謁見の間のようです。
洞窟跡
降りて来ました。8時35分、降り始めてから25分です。早朝一番にスタートしたこともあり、トータル1時間40分程で登頂を終えることが出来ました。これが遅い時間だと長い行列が出来て、もっと時間がかかるものと思います。それに暑さもそれ程でもなく、とっても爽やかな気分でした。
チカちゃんが絵はがきに便りを書いていました。
土産物屋さんが並んでいます。ここからトゥクトゥクで帰る予定でしたが、チカちゃんによると博物館は9時から開くためまだ見ていないとのこと。せっかくだから来た道を戻ることにしました。
夫婦のお猿さんでしょうか、ノミを取ってあげているようです。
観光客が増えて来ました。
岩山は大行列が出来そうです。早く来てよかった。
池の蓮に鳥がのっています。仏陀のように蓮の上で瞑想しているのでしょうか!
シギリヤ博物館。ロックへの入場券も売っています。
博物館の前の池
この博物館は日本の協力で建てられています。
昔はこのようにして観光していたのでしょうか? 命がけですね。
セイロン時代の10セント切手にシギリヤロックが描かれています。
壁にシギリヤレディが描かれています。もちろんレプリカ。本物は写真撮影禁止なので、ここで思う存分撮っておきましょう。
ライオンゲートのライオンの顔を想像して書いた子供の絵が展示されていました。日本の子もいます。
これはすごいと思った絵がこれです。日本のKORI YUKIさんです。小学生かな?
シギリヤロックを後にして、トゥクトゥクで岩見荘へ帰ります。朝と同じトゥクトゥクでした。
岩見荘で遅い朝食を頂いた後、ドライバーのランカさんと合流してダンブッラの近くにあるヘリタンスカンダラマへ向かいます。岩見荘の皆さんありがとうございました。