今回は「赤毛のアン」の舞台となったプリンスエドワード島での思い出の写真を紹介します。2008年に旅した時のことです。
プリンスエドワード島はカナダの東部に位置する島で、ポルトガルのロカ岬が西の果てならば、この島は東の果てのようなところでしょうか。
面積は愛媛県とほぼ同じ5660平方km、人口約16万人(愛媛132万人)、緯度は日本最北端の稚内と同じくらいです。
プリンスエドワード島の州都はシャーロットタウン。 街の中心となるピークス・ワーフにはショッピングエリアやレストランなどがあり観光客で賑わっています。
水陸両用の観光バス(船)でシャーロットタウンの歴史地区巡りや湾内クルーズを楽しむことが出来ます。
レンタカーでホテルへ。周辺は牧歌的な風景がどこまでも広がっています。
プリンスエドワード島は農業・漁業が盛んで、名物はロブスターや牡蠣・ムール貝そしてジャガイモなどです。
夕食はホテルからほど近い町ノースラスティコのロブスター専門店で、サイドディッシュはジャガイモ。
「赤毛のアン」の物語の舞台は島の北部にあります。なかでもグリーンゲイブルズの家があるキャベンディッシュ村が人気の観光地です。その手前に当時の様子を再現した郵便局がありますので、立ち寄ってみます。
「赤毛のアン」の作者モンゴメリーの等身大のパネルやアンの肖像画などが展示されていました。
アンはこの郵便局の前で入学試験の結果が届くのを今か今かと待っていたそうです。
アンは少女時代をグリーンゲイブルズ(緑の切り妻屋根)の家で過ごします。そのモデルになったのがこの家です。当時はモンゴメリーの従兄弟の家族が住んでいました。
家の周りには色とりどりの花が咲いています。
グリーンゲイブルズの家の中に入ると、1階にはリビングやダイニング、キッチンなどがあります。
アンの部屋がある2階への階段は花柄の壁紙で覆われていて、花のトンネルをくぐり抜けて行くような感じです。
アンの部屋です。リンゴの花壁やモスリンのカーテン、そしてシングルベッドが置かれています。椅子の上には孤児院から持って来た古い手提げかばん、壁にはワンピースそして床に編み上げブーツなどがあり、赤毛のアンらしい雰囲気の可愛い部屋です。
周辺にはアンが学校に通った「恋人の小径」や親友ダイアナの家へと続く「お化けの森」があります。アンになったつもりでのんびりと散歩するのもいいですね。
敷地内には当時を偲ばせる建物などがあり、アイスクリームも売っていました。
キャベンディッシュ村から20kmほど西へ行ったところにグリーンゲイブルズ博物館があります。その手前に「輝く湖水」があり、アンが初めてアイスクリームを食べたのがこの湖の畔です。
「銀の森屋敷」と呼ばれているグリーン・ゲイブルズ博物館。モンゴメリーはここで結婚式を挙げましたが、その時、愛の誓いを立てたのがこの暖炉の前だそうです。
この博物館にはモンゴメリーゆかりの品々が展示されていて、土産物も販売されていました。
プリンスエドワード島は「世界一美しい島」とも言われています。島特有の赤土の海岸がどこまでも広がっています。
水平線に広がる雲をかき分けるように太陽が沈んで行きます。日本では今この太陽が昇り初めているのでしょうね。
家の形をした灯台やおとぎの国の家のような灯台、プリンスエドワード島には美しい海岸線にマッチした個性的な灯台が数多くあります。
1845年に建てられたポイントプリム灯台。この島で最も古く、カナダで唯一レンガで出来た丸い灯台です。中に入るとレンガが積まれているのが分かります。
初日に訪れたロブスター専門店の近くにあるノースラスティコ灯台。
この灯台の裏手に民家があって、その庭のベンチで白いあご鬚のおじいさんが腰掛けてひと時を過ごしていました。
悠久の大地の片隅で、白く長い鬚が彼の人生を語っているかのようです。
この穏やかなひとコマを写真に収めたかったのですが、断りもなく撮るのは失礼ですね。そこで、チカちゃんと一緒に撮らさせて頂くことに!
おじいさんがチカちゃんの肩にそっと手を置いて、初めて会った彼女を優しく包み込んでくれています。赤毛のアンの物語りが生まれたプリンスエドワード島の穏やかな雰囲気そのものです。
徒然なるままに!