スペイン : バルセロナ 1 <旧市街ゴシック地区とその周辺>
リタイヤ後の旅第4弾はスペインとポルトガル。スペインは、チカちゃんがもう一度行ってみたい場所No.1のバルセロナ。そしてユーラシア大陸最西端に位置するロカ岬を目指してポルトガルの首都リスボンを訪れます。2015年9月中旬、11日間の日程です。
羽田を午前11時半に飛び立ち、パリを経由してその日の23時にバルセロナ到着予定。バルセロナに4泊した後、リスボンで3泊、再びバルセロナに戻り2泊します。
バルセロナについては3回に分けて掲載します。1回目はバルセロナの旧市街を中心に、2回目はアントニ・ガウディの建造物を、そして3回目にサグラダ・ファミリアを紹介します。
バルセロナと言えばサグラダ・ファミリアがあまりにも有名ですが、他にも見どころは盛り沢山。しかも、人口160万を有する大都市にもかかわらず、主な観光スポットが街の中心部から徒歩圏内にあるのも魅力です。
羽田を出発。
トランジットのため、パリのラウンジで一休み。
バルセロナ空港到着が1時間の遅れ。ホテルは大丈夫でしょうか。というのも、前回のシドニーで宿泊したホテルと同じタイプのアパートホテルです。到着遅れで、フロントスタッフが起きているかどうか不安になって来ました。
真夜中の1時過ぎ(写真は昼間のもの)、ホテルの扉は閉まっています。誰もいません。周囲は街灯の灯りのみで暗闇です。インターホンを押しましたが、音沙汰はありません。ここはスペイン、治安の悪さでは欧州でも指折り。とにかくインターホンを押し続けるしかありません。20分ほどしてスタッフが起きて来ました。ほっと一息、何と長かったことか。
部屋には小さな石鹸があるのみ。翌朝分かったのですが、バックパッカー向けのホテルのようです。予約時、クチコミ評価が非常に良かったので期待していたのですが、全くの当て外れ。バックパッカーにとっては五つ星のような高級ホテルなのでしょうね。大反省!
*初日はバルセロナ市街を観光します。
ホテルはメトロの駅から400m程のところにあります。途中のカフェで朝食!
メトロを利用してカタルーニャ音楽堂にやって来ました。
内部を見学するにはガイドツアーへの申し込みが必要です。
ツアー開始までの時間を利用して、音楽堂の周囲を見て回ることに。
外観だけでも十分楽しめます。
ガイドツアー開始。英語ですが「百聞は一見に如かず」で問題ありません。
コンサートホール。このカタルーニャ音楽堂は建築家モンタネールの最高傑作で、世界遺産に登録されています。
2階から見るホール。絢爛豪華そのもの。
天井のステンドグラス
柱一面に彩られたモザイク。
ツアーの最後にコンサートホールで音楽を流してくれます。その音の響きに、実際のコンサートだとどれほど素晴らしいのだろうか、そんな気にさせてくれます。
世界的ピアニスト内田光子のコンサートポスターも。
音楽堂を後にして、バルセロナのカテドラルであるサンタ・エウラリア大聖堂を目指します。
カテドラルとは、教区を統括する司教が座る椅子のある聖堂を指し、その地域の中心となる教会のことです。
中世後期のゴシック様式の建物です。
内部に入ります。
この教会にはキリスト教の信仰を捨てることを拒んだため13歳の若さで斬首されたサンタ・エウラリアが祀られています。
教会を出て、旧市街をブラブラします。
携帯カバーの専門店。こちらの素敵なおねえさんにつられて入ってしまいましたが、携帯カバーも素敵でユニークなものが数多くありました。
ビールで一休み。
ビズベ橋、別名 ”ため息の橋” だそうです。
橋と言っても建物同士を繋ぐもので、ネオゴシック様式の橋です。
撮影中。スペインの有名人でしょうか? みなさん、素通りしていました。
きれいな街並みが続いています。
プリンセザ通りから路地のようなムンカダ通りに入ります。
一風変わった絵。
スペインが生んだ天才画家パブロ・ピカソの美術館がありました。
予約はしていませんでしたが、空いていそうです。超ラッキー!
人気の美術館ですので、興味のある方は予約しておくべきですね。
内部は撮影禁止。
ピカソの作風は時代とともに変化しています。この美術館ではその時代ごとに彼の作品が展示されています。日本人にとって馴染みのある絵はなさそうですが、ピカソの心の葛藤がなんとなく分かるような、そんな気にさせてくれる美術館です。
ピカソ美術館の近くにサンタ・マリア・ダル・マール教会があります。14世紀に造られたカタルーニャ・ゴシック様式の美しい教会です。当時はこの辺りに海岸線があり、航海の安全を祈願するために船乗りたちによって建てられました。海の聖母マリア教会とも呼ばれいます。
ステンドグラスが美しいそうですが、訪れた時は残念ながら見学時間外でした。
シャボン玉作りのおじさん。
遅めのランチはバル(居酒屋)で。私は赤ワイン、チカちゃんはサングリア。
ガイドブックを片手に、日本のおつまみを頼む感覚で適当にオーダー。
酒の肴にぴったり。
サンジョセップ市場、通称はボケリア。バルセロナのメインストリートであるランブラス通り沿いにあります。立地のよさから市民だけでなく、観光客にも人気のスポットです。
観光客でごった返しています。
ヌード? ウサギのお肉でした。
市場内のバル。観光客でいっぱい。
フレッシュジュースを売っているお店も。
ランブラス通りをのんびり散歩。
ランブラス通りから少し入ったところに、グエル邸があります。繊維会社で富を成したエウセビ・グエル(1846-1918)の邸宅で、ガウディの建造物として世界遺産になっています。
内部の見学も出来ますが、ここはパス。
再びランブラス通りを海側に向かって歩いて行きます。
コロンブスの記念塔。ランブラス通りの突き当りにあります。
コロンブスはスペイン王国イサベル女王の資金援助を得て新大陸を発見します。それを記念してバルセロナにこのモニュメントが建てられました。コロンブスは一般的にはイタリア人だとされていますが、明確な根拠はなく、バルセロナの人々はカタルーニャ人だと信じているそうです。
みなさんライオンにまたがって記念撮影をしていましたので、私も。
コロンブス記念塔の近くにある海洋博物館。
ランブラス通りを戻り、そこから旧市街の路地に入ると ”王の広場” があります。
市民の憩いの場になっています。
カラフルな鳥が!
大道芸人の鳩でした。
旧市街の路地を散策します。
サンタ・マリア・ダル・ピ教会。ピカソ美術館の近くにあったサンタ・マリア・ダル・マール教会(海の聖母マリア教会)と同年代の14世紀に建てられています。
中に入ってみましょう。
美しいステンドグラスが目に飛び込んで来ます。
パイプオルガン
スペインと言えばフラメンコ。ピカソ美術館の通りを歩いている時、呼び込みをやっていたので、予約をしておきました。
”Palau Dalmases” という名の、中世を忍ばせるような古い屋敷を利用した劇場です。
観客席は40~50人くらいのこじんまりした造りになっています。私達の席は早く予約していたので舞台のまん前。ワンドリンク付で開始を待ちます。
踊り手は3人。
楽器の担当は右から、ギター、パルマ(手拍子)そしてカホン(打楽器、椅子を兼ねた太鼓のようなものですね)。
観客の手拍子は厳禁とのこと。リズムが狂って踊れなくなるそうです。
激しい踊り
一人が踊れる程度の小さな舞台ですので、派手なパフォーマンスはありません。
その分、目の前で踊りが楽しめます。私達はまん前でかぶりつき!
あっという間の1時間でした。
フラメンコの後は立ち飲み居酒屋のバルでカタルーニャ料理を頂きます。
立ち飲みと言っても、高足の椅子もあります。
カキ。9月でRの付く月だから大丈夫! と勝手に納得して注文。新鮮そうです。
マスターが真剣な表情で生ハムをそいでいます。
その生ハム
パン・コン・ドマテ。トーストしたパンの上でニンニクをすりつぶし、トマトをのせたもの。ビールやワインにぴったり。
たこ焼き? タラのすり身の揚げ物です。
パタタス・ブラバス。ポテトにブラバスソースをかけたカタルーニャの定番料理。
夜の10時前、路地には人通りが少なくなって来ました。でも、メイン通りにはまだ沢山の人がいるので安心です。
*サン・パウ病院 & バルセロネータ・ビーチ
メトロでグロリアス広場にやって来ました。
近くにアグバール・タワーが見えます。5619枚のガラスで覆われた、まさしくガラスのタワー。
目的はこのタワーではなく、ヨーロッパでも歴史の古い蚤の市として知られるエンカンス市場。さあ、お宝探しです。
と思いきや、出展者はプロのようです。
これでは掘り出し物は望めません。予定を変更してサン・パウ病院に行くことにしました。
蚤の市から2km程の距離ですが、メトロを乗り継いでやって来ました。
カタルーニャ音楽堂と同じモンタネールの建設によるもので、1997年に世界遺産に登録されています。
サン・パウ病院の全体模型。
1902年から1930年にかけて建設されています。
2009年まで実際に病院として診療されていたそうです。
世界で最も美しいとされる病院です。
イスラム宮殿をイメージさせるような造りですが、ヨーロッパで最大規模のアールヌーボー様式です。
限られていますが、内部も見学出来ます。
美しいステンドグラスです。
内装も見事で、病院だとは想像もつきません。
各病棟とは地下道で繋がっています。
おとぎの国へ迷い込んだようで、思わぬお宝でした。
午後はビーチでのんびり。メトロのCiutadella Vila Olímpica駅を出て海側に歩いて行くと変わったオブジェが目に飛び込んで来ました。
1992年のバルセロナオリンピックの際に造られた記念モニュメントです。長さ54m・幅35mのFLYING FISH、つまり空飛ぶ魚ですね。
ヨットハーバーもあります。
バルセロネータ・ビーチが見えて来ました。コロンブス記念塔の先にある三角形をした半島がバルセロネータエリアです。以前は漁港や工場が集中する地域でしたが、オリンピックを機に大規模な再開発が行われました。今ではホテルやレストラン、ナイトクラブなどが集まる一大リゾート地になっています。
美しいビーチが1km以上続いています。
ビーチに沿って多くのレストランがあります。
早速ビール。9月の太陽を浴びて、ほんのり汗ばむ程度の気持ちいい気候です。
ランチはピザとイカリング。
更衣室でしょうか?(確かめていません)
日光浴を楽しむ人で溢れています。
先程のFLYING FISHが見えます。
アスレチックもあります。
ビーチ沿いに立ち並ぶホテルやマンション。
シャワーもあります。
街の中心から徒歩圏内にこのような美しいビーチがあるなんて夢のよう。一日のんびりするのもいいですね。
魅力たっぷりのバルセロナですが、次はアントニ・ガウディの世界を紹介します。